8月7日






最近食べたい。と口にするものが

カレーか寿司しかない884です。

ちなみにアイスは最近とか食べたいとかもうそんな次元じゃなく、呼吸くらいのものなので割愛。








偶然の再会を果たし

お互いの当時の想いやこれまでの経緯を知った2人の男女





その一週間後のお話。。。






もうこんな時間。、!

長針は9に差し掛かったところだ。

駅までは歩いて5分。

速足で向かえばなんてことはない。

しかし、思考の足取りは重く、ゆっくりパズルを解くように、でもそれすらに抗うように、現実が少しずつ余韻を埋めていく。


今しがた読み終えた本のせいだ。


そんな言い訳をしたらきっとまた「自分に甘い。」だのと突かれ、不機嫌になるに決まっている。それはごめんだ。

自分の中の自分がその重い腰を持ち上げる。

想像してしまった膨れっ面を拭うように、シトラスミントの爽快感に任せて歯を磨いた。


しかしながらよく考えられた話だったなぁ。

駅へと歩きながらもまた余韻が顔を覗かせたる。


生を望めば恥とされたあの時代の日本の背景の中で、己の意思と命を尊重しながらも、特攻で最後を迎えた零戦パイロットの孫が、ひょんなキッカケでその祖父のことを調べることに。

同僚などのもとを訪ねては話を聞き、当時と現代を往来しながら進む展開に、実在した零戦パイロット達も上手く織り交ぜながら、キッカケとなった物語の核心へと迫っていく。

"知らぬ世代"の僕らにも関心が沸くような、そして胸を締め付けられるような現実を提示しながらも、ストーリーとしては温もりという後味を残してくれる実に良質な一冊であった。

あらすじを辿るように歩みを進めると、気づけばもう駅に着こうとしていた。


目の前の大通り、第一京浜を挟んだ向かいの京急線には、今この瞬間も電車がせわしく行き来している。

羽田空港へと繋がるこの沿線近くでは、頻繁に旅客機も飛び交う。

長針はちょうど12に差しかかろうとしていた。

「セーフ。。。まだ許容範囲。」

ほっと撫で下ろした視線の先、赤く身構えるこの信号を渡れば待ち合わせの改札口だ。

この信号を、横断歩道を渡れば

こんなにも簡単に大切な人が待つ場所にいける。

厳密に言えば今はまだ僕一方にとっての、大切な人だけど。

それでも、今ではそんな当たり前のことが

当たり前ではなかったあの時代

それがどれだけ尊いことだったのだろうか、、

ふと、目の前の景色が滲みそうになる。

どうやら余韻を埋めきれなかったらしい。


またあの膨れっ面に

今度は小馬鹿にするようにニヤニヤと笑う顔まで想像してしまい、慌てて目をこする。

上手く説明は出来ないが、何かをしなければならない衝動に駆られた。

ただ緩んだものを締め直したいのか、余韻を埋めたいのかはわからない。

ただ、その衝動に任せて前を向いた。


これは"戦い"なんだ。

あの時代の戦い

命をかけた、命を捨てた、命を守った、命を祈った

あの時代の戦いに比べれば

実に幸せな戦いである。

しかし、その当時のことを

忘れてはならない。忘れたくない。と

こうして後世に語り継がれるように

僕も今、この瞬間を忘れてはならない気がした。

忘れないために、僕達は日々戦っているんだ。


「何格好つけてんの。。」

今度は呆れた顔が浮かぶ。

そんな想像を

長針は12を過ぎている。。


ついさっき読み終えた本のせいだ。





そして楽曲、ゲルニカの頃へ

というのが昨年のワンマンライブの始まり。






そしてこちらが今回のセルフライナーノーツ。




かの有名な画家ピカソ。

数々の名だたる名画を残しているが、彼の本当の凄さはその総作品数。

絵画だけでなく、彫刻や陶器なども手掛けており、それも合わせるとなんと約15万点。

享年92歳と長命な生涯ですが、それでも単純計算すると1日5作品を生み出していたことになるそうな。


様々な手法を取り入れており、そのために時には模倣と呼べるくらい類似したものを描いたりもしていたそうで、その作風には時代によって傾向があるらしい。それを当時の代表作からタイトルを取って、〇〇の時代、〇〇の頃といったようにカテゴライズれるとのこと。


ゲルニカという絵をご存知だろうか。


その当時、母国スペインでの内戦を描いた代表作の1つ。反乱派の策でドイツ軍からの無差別爆撃を受けた都市ゲルニカ。

それを知り激怒したピカソは、その光景を描くことで自分の絵画を武器に、後世にも残る反戦と抵抗を掲げた。

後にゲルニカの時代と呼ばれるその頃、ピカソは作品で戦っていたのだろう。


この話に触発された、しがない売れないアーティストがいた。名実共に遠く及ばないのに、作品で挑む姿勢に勝手に感化されたらしい。

世界で初めてにして唯一の被核国であるこの国で、今ではそれぞれがそれぞれの日常の中で現実と戦っている。これもいわばゲルニカの時代。


繰り返さないように、風化させないように、そして誰かのその戦いに寄り添えるように。彼は武器を手にとった。

人間が必ず携えているチカラ

忘れないことを叫びながら。





この2つを結びつけて

明日の記事へと繋がります。





このタイミングでこの曲のことを書けるのが嬉しい。

どうか受け取って頂けたらと思います。









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